文盲/アゴタ・クリストフ


私が読書メーターを2008年6月13日にはじめてから、今日で2100日が経ちました。
そして、今日読んだアゴタ・クリストフの「文盲」で再読含め、読んだ本はちょうど1500冊になりました(1500冊目が文盲とかすごい知的だな私…今読んでる本はBL小説だけども)。
読んだページは414237ページ。高さにするとどれくらいなのか知りたいけど知る手段はない。
これからも読み続けていきます、と宣言しなくてもそうなるのは目に見えていることだ。

私は本がなくても生きていけるとは思う。1月はほとんど本を読まずにゲームをして過ごしたし。
本でもゲームでもドラマCDでもマンガでもなんでも、私は物語を知るツールとして楽しんでる面が多いから、本が供給されなくなって、本がないならマンガを読めばいいじゃないと言われたらそれはそれで平気な気もする。
でも本のない生活は楽しみが格段に減る生活になってしまうのは疑う余地がない。から私は本を読む。

アゴタ・クリストフの「文盲」は「わたしは読む。病気のようなものだ。手当たりしだい、目にとまるものは何でも読む」という文章からはじまります。
本を読まずにいられない作者が、祖国ハンガリーを逃れ難民となり、母語ではない『敵語』であるフランス語を獲得するまでの自伝。

「わたしは、自分が永久に、フランス語を母語とする作家が書くようにはフランス語を書くようにならないことを承知している。けれども、わたしは自分にできる最高をめざして書いていくつもりだ。この言語を、わたしは自分で選んだのではない。たまたま、運命により、成り行きにより、この言語がわたしに課せられたのだ。フランス語で書くことを、わたしは引き受けざるをえない。これは挑戦だと思う。そう、ひとりの文盲者の挑戦なのだ」

生まれた母国である日本で、日本語の本を読めるという幸福について考えさせられた。